私のご主人様Ⅳ

「若に食われてない?」

「……季龍さん、お腹、減ったんですか?」

「違う!そうじゃなくてあぁ!!若に、××××(自主規制)されてないってこと!!」

「ッ!!?」

オブラートに包んでいないストレートな表現が部屋中に響く。

すると、ここちゃんは始めこそきょとんとした顔をしていたものの、みるみるうちにどす黒いほど顔を真っ赤にさせる。

…あれ?

絶句して口をパクパクさせるここちゃんと、恐ろしいほど俺を睨み付けてくる若。

あれ、これは…俺の早とちり?

「ッ信洋さんのバカ!!」

「っえ!?ここちゃん!!?」

顔が赤いまま若の腕から逃げ出し、部屋を飛び出して行ったここちゃん。

あまりの速さに俺も若も全く動けなかった。

…まぁ、でもよかった。ここちゃんが獣に食いつくされてなくて。

よかったよかった。本当によかった…。
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