私のご主人様Ⅳ

「で、ここちゃん何した?」

「!?」

苦笑いの信洋さんに見つめられて思考停止。

…まさか、季龍さんの機嫌が悪いのって私のせいなの?な、何をしたんだろう私。全く身に覚えがない…。

冷や汗が背中を撫でていく感覚に気持ち悪さを感じる。

「わ、私のせい…ですか?」

「んー。まぁ、多分?ここちゃんのこと以外で今不機嫌になる要素ないからなぁ」

「…」

確定のようです。私何をやってしまったんだろう。本当に身に覚えがない…。

謝ってみる?でも、分かってもないのに謝るって、地雷になりかねないような…。

「お昼食べに行くぞー。早く来い」

平沢さんの声にぞろぞろと移動し始める。さりげなく季龍さんから離れようとすると、信洋さんに季龍さんの隣に押されてしまいました。

…酷いです。季龍さんをこっそり見てみると、相変わらず険しい横顔にすぐに視線を前に戻した。
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