蜜月なカノジョ(番外編追加)
「こうはしてられないわ。杏ちゃん、今すぐ引っ越しましょう!」
「へ…へっ?!」
「当然でしょ? ただでさえ男性恐怖症の杏ちゃんがそのままそのアパートに住み続けられるわけがないじゃない! そんな粗チンはエスカレートしていつ何しでかすかわからないわよっ!」
「え、いえ、それはごもっともなんですけど、でも私今までも同じようなことで何度も引っ越していて…正直経済的にも厳しくてすぐに引っ越す余裕は…」
「そんなこと言って万が一杏ちゃんに何かあったらどうするのっ!! 万が一にもそんなことがあったら…あったらっ…!!」
ぶわっとナオさんの大きな瞳に涙が溜まっていく。
えぇっ??!!
何故にナオさんが泣くんですか!!
「住むところなら心配しなくていいから。うちにいらっしゃい!」
「え…えぇええええぇええっ!!!!!」
「何をそんなに驚く必要があるの。私と杏ちゃんの仲でしょう? 部屋なら余ってるし、家賃も一切いらないわ。今すぐにいらっしゃい」
「えぇっ!! で、でもっ」
「でももだってもヘチマもないのっ! とにかく即・行動! いいから来なさいっ!!」
「えぇえええぇええ~~~~っ!!!!」