蜜月なカノジョ(番外編追加)

「その辺りの疑問は本人に聞いた方がいいわよ。ほらっ! どうせほんとの出会いの話だってしてないんでしょう!」

バシッとナオさんの背中がすごい音をたてた。

「いってぇ! お前の地力は男なんだから手加減しろっ!!」
「まぁーーーっ言ったわね?! 許さないっ!!」
「いてっ?! いててててっ、バカっ、やめろって!!」
「……」

何かの漫画のようにすごい動きで攻撃を受けているナオさんを呆然と見つめる。
…っていうか何が一体どーなってるの?!

「おいカナ、それくらいにしておけ。杏さんが戸惑ってるだろ」

その時、40代ほどの男性が2人の間に立つように小競り合いを止めた。

「ハッ! ご、ごめんなさい、杏ちゃん! この男が禁句を口にしたものだから、つい…!」
「あっ、いえ…」
「ほらっ、杏ちゃんはこの状況が全く理解できてないんだから。早く説明してあげなさい!」
「わかってるよ! お前が一人勝手に喋ってるから俺が入る隙がないんだろうが! …って杏、ごめんな? いきなりわけわかんないもの見せられて困ったよな。ほんとにごめん」

「は、はい…」

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