蜜月なカノジョ(番外編追加)

「でも杏はそうじゃないでしょう?」
「えっ?」
「直斗としても受け入れてくれたけど、でもだからってすぐに男としての私だけを見せられても困るでしょう? 好きだと思う気持ちと、急な変化を全て受け入れられるかという問題は決してイコールじゃないでしょ」
「……」

「昨日も言ったけど、少しずつでいいのよ、杏。少しずつ、男の直斗を受け入れていってくれればそれで充分。杏が直斗になれって言えばいくらでも喜んで戻るし、やっぱり今はナオがいいって言えばそうする。どっちにしたって中身は私なんだから。ナオも直斗も杏のことが一番大事。それは変わらないわ」
「ナオさん…」
「私達は私達らしいペースで愛を深めていきましょ?」


「ナオ、さん……ナオさぁああああああああああんっ!!!!」


「わわっ?!!!」

凄い勢いで胸にダイブした私にさすがのナオさんも一瞬よろけたけれど、そこはさすが男の人。すぐに体勢を整えてしっかりと受け止めてくれた。

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