蜜月なカノジョ(番外編追加)



「杏ちゃん、今からお昼でしょ? 一緒にどーお?」
「あ、はい! 是非お願いしますっ!」
「ふふっ、じゃあ先にスタッフルームで待ってるわね~!」
「はいっ!」

ナオさんとの新しい関係が始まった今日。
なんだかいつもと同じはずの日常ですら変わったように見えて不思議だ。
この世界ってこんなに色鮮やかだったっけ?

「お待たせしました~!」
「先に食べてたわよ~。はい、これ杏ちゃんの分のサンドイッチ」
「わぁ~! こんな素敵なまかないが食べられるなんて、もうこれだけでもここで働けてよかったです…!」
「それ厨房のスタッフに言ってあげたら泣いて喜ぶわよ~」
「うっ…それは、また今度ということで…」
「あははっ! やっぱり相手が男だとダメか~」
「すみません…」

こんなに美味しいものを提供してくれるシェフには感謝しかないけれど、その絶品な味を生み出すのは男性スタッフ。まだまだ面と向かって話せるほど打ち解けてはいないのが現実だ。
青柳シェフ、本当にごめんなさい。でもとっても美味しいです!

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