蜜月なカノジョ（番外編追加）

「……え？」

「だから、何度か見てるうちに思ったんだけど…あの子もしかしたら男の人が怖いのかもしれない」
「え…」

彼女との再会から一ヶ月。
なかなかタイミングが合わず、結局あれから一回しか顔を合わせられていない俺に葵が告げたのは思いもよらぬことだった。

「いや、だから何の確証もないのよ？　でも接客が男のスタッフの時の様子がちょっと普通じゃないっていうか…」
「普通じゃないって、どんな風に？」
「ものすごく怯えてるのよ。遠目に見てもビクビクしてて、なんか顔色も悪いし震えてるんじゃないかって感じなの。しかも男性スタッフとは目も合わせないっていうし…」
「＿＿＿＿＿」

既視感のある情景が一気にフラッシュバックする。

俺はきっとそんな彼女を……知っている。

あの日、俺を助けてくれた彼女。
一年の年月を経て「ナオ」として接することができた彼女。
葵の言う彼女。
その一つ一つがパズルのピースのように当てはまっていく。


もしかして、彼女は＿＿＿＿