蜜月なカノジョ(番外編追加)


「ナオさん? どうかしましたか?」

「…えっ? ううん! 杏の作る料理はほんと美味しいな~ってつい浸ってたのよ」
「またそんなこと…ナオさんはちょっと大袈裟すぎますよ」
「大袈裟なんかじゃないわよ~。言っとくけど私は思ってもないことを口にする人間じゃないんだからね? 杏はもっと自分に自信をもっていいのよ。この私が認めてるんだから」
「あ…ありがとう、ございます…」

ポッと頬を赤く染める姿はまるで恋人に見せる顔のようで、今すぐに駆け寄って抱きしめたくなる衝動を抑えるだけで必死だ。
女相手にこんな顔を見せる杏がもし本当に愛する男を見つけたら…一体どれだけの表情を見せていくのだろうか。

もしもそれが自分以外の男だったとしたら____

「ナオさん? やっぱり今日は変ですよ? お疲れですか?」
「あっ、違う違う! でも週末だから自分で気付かないうちに疲れが溜まってるのかもね。ちょっとお風呂入ってくるわね」
「はい。ゆっくり入って来てくださいね」
「杏も一緒にどーお? 今日こそ一緒に入りましょうよ~」
「ななっ?! わ、私は大丈夫ですから! お一人でごゆっくりどうぞ!」
「うふふっ、じゃあ今度こそ入りましょうね~!」

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