蜜月なカノジョ(番外編追加)
このままではいられないとわかっている。
それでも、あんなに幸せそうに笑ってくれている彼女の表情をたとえ一瞬でも凍り付かせてしまうことなど…できない。
彼女に嫌われて永遠に失ってしまうくらいなら…いっそのこと本気で女になることも考えた方がいいのだろうか。
そんなことを本気で考えるほどに、俺の彼女に対する想いはより強固なものへと変わっていた。
一生女などいらないと思っていたこの俺が。
たった一人の笑顔を守るためなら自分の人生を根底から覆すことになろうとも構わない。
それで彼女を守ることが出来るのなら。
彼女の傍にいることが許されるのなら。
そんなことで頭がいっぱいだった俺に人生最大の危機が襲いかかってくるのは、ここからわずか三日後のことだった。