蜜月なカノジョ(番外編追加)
「このまま最後までする?」
すっかり夢見心地でぽーっとしている杏の耳元に囁きかけると、ようやく我に返った杏がガバッと飛び起きた。
「おっ、お、起きますっ…!」
顔を真っ赤にしてどもるところがまたツボだ。
今になって自分のやっていたことに悶絶しそうになっているんだろう。
「残念。でも今日も可愛かったよ、杏」
「っ!!」
起きがけに背後から耳朶を食みながらそう囁くと、ボンッ!!と脳天から音をたてたあとにそのままぷしゅ~っと再びベッドへと倒れ込んでいった。
おぉ、このパターンは初めてだ。
「ふふ、朝ご飯は私が作っておくから。杏は色んな意味で落ち着いてからゆっくりいらっしゃい? 待ってるわよ~」
杏のリアクションが楽しくてナオになりきってそう言い残すと、お前こそ何とかしなきゃだろな体に活を入れて寝室を後にした。