蜜月なカノジョ(番外編追加)

ふわふわと、空を飛んでいるかのように足取りが軽い。
それもそのはず。私は今日がくるのを心から楽しみにしていたのだから。

____今日はナオさんの誕生日。

前に葵さんから教えてもらっていたこの日は、普段お世話になりっぱなしのナオさんにほんの少しでも恩返しがしたいと、念入りに計画してサプライズを用意しておいた。

とは言っても私にできることなんてたかが知れてるけど。
いつもよりちょっと豪華な料理を作って、ナオさんに喜んでもらえるプレゼントを準備して。そうして心からの感謝を伝えたい、ずっとそう思っていた。
ここ数日はうまくいくか期待と不安で興奮してなかなか寝付けなかったりもして。
そんなことも含めて楽しみで楽しみで仕方がなかった。


オーナーであるナオさんは常にあのカフェにいるわけじゃない。
聞けばナオさんはいくつかの会社を経営しているらしく、いつも忙しそうにあちらこちらを飛び回っている。あんな立派なマンションに住んでいるのも納得だ。

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