蜜月なカノジョ（番外編追加）

『 別れよう 』

どこからともなくそんな言葉が聞こえてきてブルッと震えた。

…嫌だ。そんなの嫌だ。
ナオさんと別れるなんて、ナオさんの傍にいられなくなるなんて…絶対に嫌だ。
考えられない。考えたくもない。

今まで私はどうやって一人で生きていたのだろうと思い出せないくらいに、もうナオさんのいない日常なんて想像ができない。
もしもナオさんを失ってしまったら…私は生きていけない。

それほどに、ナオさんという存在が私の中に大きく光り輝いているのだ。

「やだ…やだよぉ～～っ…」

ぼたぼたと大粒の涙が零れ出す。制御不能なほどに止まらない。

こんなにも…いつの間にこんなにも私はナオさんのことを好きになっていたのだろう。もう好きなんて言葉だけでは足らないくらいに、今の私はナオさんなしでは立っていることすらできない。
こんなに重い気持ちなんてナオさんにまた余計な負担を与えてしまうのに、それでも失いたくない。

絶対に、絶対に、ナオさんを失うなんてことは耐えられない＿＿＿＿＿




「杏～、ただいま～～～～っ！！！」