蜜月なカノジョ(番外編追加)

もしかして、私達は付き合ってるのかな…
彼氏と彼女の関係だと思っていいのかな…?

彼とならもしかしたらこのまま男性恐怖症も治せるのではないかと、その夜は胸がドキドキして一睡もできなかった。


けれどその夢はたった一晩で脆くも散った。


「次の日学校に行ったら、誰かに見られてたのか私達の写真が出回ってて…それを見た彼が『したくてしたんじゃねぇっ!!』ってものすごい剣幕で怒って…」
「…酷い話だな」
「…ですよね。私はもう何がなんだかわけがわからなくて。そこから卒業まで私にとっては地獄のような日々でした。恐怖症を治せるかも…なんて淡い期待は無残に散って。それどころかそれを機に輪を掛けて酷くなって。それからのことは…ナオさんも知ってるとおりです」


結局あれは何だったのか。
彼はどういうつもりだったのか。
嫌がらせが目的だったのか、他に理由があるのか。

今更私に知る術などなければ知りたいとも思わない。

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