蜜月なカノジョ(番外編追加)
あぁ、嬉しい! 葵さんの言うとおり、なんだか体に羽が生えたみたいにふわふわ高揚感に包まれていく。
好きな人ができるってこんなにも変わるものなんだ。
「…それで? 勝負下着は決まった?」
「ぶふっ! は…えっ??!!」
思わず噴き出した私に葵さんが「あら、まだなの?」なんて平然と口にする。
いや、勝負下着って!
決闘申し込むんじゃないんだから…!
「まぁあいつのことだから杏ちゃんならどんなヨレヨレのパンツ履いてたってちっとも気にしないだろうけど。でもほら、杏ちゃんは恋する女子なんだから。やっぱりその辺りは意識しちゃうわよね~?」
「えっ…へっ?!」
「あーでもいきなり杏ちゃんにはハードルが高いのも実際のところよね。…よし、次の予定までまだ時間があるから。私があいつを骨抜きにする一枚を選んであげる!」
「は…はぃィっ?!」
「さ、そうと決まれば善は急げ。行きましょ行きましょ!」
「えっ、はっ、ちょっ、あ、葵さあぁんんっっっ??!!」
テンパる私などお構いなしに即断即決すると、逃がさないとばかりにガシッと腕を掴んだ葵さんはそのまま凄まじい勢いで目の前のランジェリーショップへと私を連行していった。