蜜月なカノジョ(番外編追加)





もしかして、もしかして…とは途中から感じてたけど。
これはやっぱり…そういうこと、だよね…?

「ぅわあっ…! 雪だぁっ…!!」

暗闇が終わった先にその答えは待っていた。

トンネルを抜けるとそこは一面銀世界。文学作品の中に入り込んだような景色に感嘆の言葉しか出てこない。
っていうかまともな言葉になってないかも。

「すごい、すごい…! こんなにちゃんと見るの初めてです! 綺麗…!」

運転席でナオさんがクスッと笑う気配を感じるけど、もうそんなことに構ってる余裕なんてない!

「同居する前に杏が言ってただろ? いつか本当の雪景色が見てみたいって」
「…え?」

思いも寄らぬことを言われて思わず振り返る。

「でも旅行なんて怖くて夢のまた夢だって言ってたから。ならそれを叶えてあげられるのが自分だったらいいなってずっと思ってた」
「ナオさん…」

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