蜜月なカノジョ(番外編追加)


「あ、すごい…! ナオさん、雪像がありますよっ!」

温泉街をゆっくりと歩いていった先で見つけた広場には複数の雪像が並んでいた。子どもに人気のキャラクターからちょっとリアルな有名人の顔まで、よくテレビで見る雪まつりほどではないけれど、それでもこうしてまともな雪を見るのが初めての私にとっては大興奮ものだ。
見ればそこではイベントが催されているようで、たくさんの人で賑わっている。

「そんなに大きな規模じゃないけどな。調べてみたら毎年この時期にやってるってわかって。一泊だとスキーをやるにも初心者にはちょっと時間的に厳しいし、こういう楽しみ方もあるのかなって思って」
「ナオさん…ありがとうございますっ!!」
「おわっ?!」

ぎゅうっとしがみついた私に一瞬ナオさんがバランスを崩しかけたけど、逆に私に抱きついてくることで器用にバランスをとった。

「あー、おねえちゃん達ちゅっちゅしてる~!」

そんな言葉に視線をずらせばすぐ目の前で小さな女の子が嬉しそうにこちらを指差していて、後ろからお母さんと思しき女性が血相を変えてすみません!と平謝りしている。

っていうか人前だってことすっかり忘れてたっ!!

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