蜜月なカノジョ(番外編追加)

「どう、いう、こと…? これってナオさんの、だよね…?」

さっき見かけたブラウスは間違いなくナオさんのものだった。
ということはこの扉の向こうにいるのはナオさんなはずで…
そのナオさんが実はカツラを被っていて、そしてありえない量の胸パッドを入れていた…?

ドクンドクンドクンドクン…!

「ま、って、待って。何か事情があってそうせざるを得なかったのかもしれない。…そうだ、きっとそうだよ。女の人だもん、色々複雑なことだってあるよね。あたしったら何を馬鹿げたことを考えてるんだか。そんな馬鹿げたことがあるはずないじゃない。そんな、バカなこと…」

視界が揺れる。
動悸がする。

落ち着けと自分に言い聞かせても、追い打ちをかけるように目に入ったボクサーパンツがさらに私を混乱に陥れていく。別に女の人だってボクサーパンツを履く人はいる。
でも、目の前に転がっているのはどう見ても男物で…

ガチャッ


「あーーマジでまいった。まさかこんなずぶ濡れになるとは…………え?」


いつの間にか座り込む形になっていた私の目の前の扉が何の前触れもなく開いた。

そこから出てきたのは当然ナオさん______

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