蜜月なカノジョ(番外編追加)



「……………………」
「……………………」



………ではなかった。

…誰、この人…

「______えっ……、あ、杏っ??!!!」

次の瞬間、呆然と立っていた全裸の謎の人物が悲鳴を上げた。
…いや、状況的に悲鳴を上げていいのはこっちだと思う。

「ちょっ、まっ…な、なんでっ…」

激しく狼狽えるその人とは対照的に、私は指先一本動かすことが出来ない。
今の状況があまりにも理解不能すぎて。

だって、だって…今聞いた声は間違いなく……
…でも、目の前にいる人は、どこからどう見ても、男…

……おと、こ…?

ぐらぐら揺れる視界に鮮明に映し出される裸体。
がしっとした胸板に引き締まって割れた腹筋。
そして私の目線の位置にあるのは…
ある…

…ぶら下がっている、のは…

…………………



「いっ、いやああああああああああああああああああああっ!!!!!」


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