蜜月なカノジョ(番外編追加)


「あ~、杏の作るご飯はほんとにおいしいわぁ~」

一口食べた途端、ほぉ~っと恍惚とした表情を浮かべながら何とも艶めかしい吐息が漏れる。

「そんな、ナオさんってばいつも大袈裟ですよ」
「大袈裟なんかじゃないわよ! 心の底からそう思ってるんだからっ!」
「あ、ありがとう、ございます…」

「んも~、相変わらず照れ屋で自己評価が低いんだからっ。でもそんな杏が私は大好きよ」
「え、えへへ…」

何か話す度にこんなことを言われ続けるものだから、なんだか自分の感覚もだんだん麻痺してきたような気がする。
全然可愛くなんかないのにほんとに可愛いんじゃないかと思えてくるし、そこそこのことしか出来ない家事もプロ級に上手いんじゃないかと錯覚さえ起こしてしまう。


溺愛キケン!
混ぜるなキケン!

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