蜜月なカノジョ(番外編追加)
「あ。どんどん赤くなってく」
その言葉通りぼぼぼぼぼっと全身が沸騰していくのが自分でもわかって、恥ずかしさのあまり目の前の胸に慌てて顔を埋めた。
でもよくよく考えれば裸のナオさんに自分からくっついてるのだと我に返り、またまた慌てて身を剥がそうとしたけれど、背中と腰に回されていた手に予想していたかのようにガッチリとガードされてしまった。
あわわわ、唇がっ!
ナオさんの胸板に当たってるっ…!
っていうか上から下まで密着してるんですけどっ…!!
「杏、可愛い…」
「…っ」
頭のてっぺんでまたチュッと音がしたかと思えば、今度は額に唇が触れた。
あちこちで繰り返されるそれが恥ずかしくてたまらないのに、それ以上に嬉しい、幸せだという想いが自分の中を埋め尽くしていく。
「ナオさん…好き…」
気がつけば羞恥心も緊張も完全にほぐされてしまっていた私は、無意識のうちにナオさんの胸に頬を擦り寄せてそんなことを口にしていた。
その瞬間、今度はナオさんの体が強ばったような気がする。
「…ナオさん?」
首を上げると、何故か至近距離のナオさんの顔が真っ赤になっていた。