蜜月なカノジョ(番外編追加)
「杏…」
言葉と共に額に柔らかな感触が触れた。
あっと思った時には頬に、そしてまた額に。
何度も何度も数え切れないほどの愛情が降ってきて…それだけで心がじんわりと温かくなっていく。
「杏…好きよ」
耳元で囁かれた言葉はびっくりするほど甘い色を滲ませていて。
ドキドキしながら見上げた私を頭一つ分高いところから見下ろしているナオさんは、それはそれは凄まじく艶っぽかった。その人離れした色気にクラクラしているうちに、徐々にナオさんの顔が大きくなっていく。
また頬にキスが降ってくる、そう思った矢先___
チュッ
「………………………え?」
いつも通りの音をたてて触れた柔らかな感触。
…けれど、それを感じた場所は頬ではなかった。
今、のって…