お散歩
『翼、あいつ等に電話してこっちに転校できるか聞いてみて
 理事長朔斗さんだからもしこっちに来れるって言ってたら俺が話し通しに行く
 こっちの入学手続きは翼に任せる』

「オッケー、んじゃ遥海ちゃんまたねぇ~」

「う、うん」

『遥海、多分近々遥海のクラスに男5人転入してくると思うけど、仲良くしてやってな』

「?」

『すぐに分かるよ』

 遥海には隠し事したくない

 けど、今回の件は絶対に遥海に何かおこる

『ご飯食べよっか!』

「うん!」

 苦しんでる人を助けることは俺だけの力じゃ出来ない

 あいつもそうだった

 俺だけで解決しようとすると必ず誰かが犠牲になる

 けど、その犠牲を少しでも減らせるなら俺はなんだってするし俺が犠牲になることも躊躇わない

 それでもなにかを犠牲にしなければならないとしたら俺はどうするんだろう
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