お散歩
「大丈夫か?」

『翼、また迷惑かけた
 本当にごめん』

「お前さ、自分の事をックあんまっ責めんなよ!!」

『つば』

「なんで俺を頼んねぇ!
 なんで俺達がいんのに俺達を必要としねぇ!
 俺はお前が感じてることを感じたい!
 お前が見てるものを見たい!
 俺をお前と同じ土俵に立たせてくれ!
 頼む・・・」

『翼、ごめん
 俺、勝手に一人だと思って突っ走ってた
 これからはひとりだけで突っ走ったりしないから、だからそんな顔しないで・・・翼』

「蓮」

『あのさ、明日も学校行きたいから俺のこれ包帯巻いてくんない?
 流石に利き手の包帯を巻くのはひとりじゃできねぇから』

「おう、いくらでも巻いてやる
 なんなら全身巻いてやろうか」

『ミイラにはなりたくないから遠慮しとく』

「あっそ
 んじゃ、蓮の家帰るか〜」

『ここどこだったの』

「病院」

『そんな大事だった?』

「お前、バカ?
 血ぃ出てるやつそのまま家に返せるかアホ」

『すんません・・・』

「雪也が迎えに来てるからさっさと行くぞ」

『はーい』
< 77 / 97 >

この作品をシェア

pagetop