お散歩
 ガヤガヤ ガヤガヤ

『遅くなってごめん!』

「お疲れー!」

『腹減った〜
 今日なに?』

「今日は〜亜紀(あき)ちゃんの肉じゃがと〜ゆみみんのサラダ〜、あとあと〜えりっちのモヤシの味噌汁でーす!」

『お〜、うまそ〜』

「ねぇ、蓮〜
 ちょっと遥海ちゃん借りるけど文句ないよね?」

『香澄(かすみ)さん文句あるわけないですよ』

「そぉ〜?ありがとう蓮!大好きだぞ!」

「ちょっと、香澄、俺のことは?」

「あ?誠也(せいや)はどうでもいい」

「ちょっと〜一応俺旦那!」

『誠也、俺は遥海しか好きじゃないから安心して』

「蓮・・・俺の味方はお前だけだ蓮!」

「れんー、飯こっちー」

『今行く!
 翼俺の用意しといて!』

「なんで俺が・・・
 分かったよ、用意しといてやるよ」

『さんきゅ!
 遥海』

「ん?」

『ちょっとこっち来て』

「うん?」

『ちょっと静かだな』

「どうしたの?」

『おいで』

「・・・うん」

『ごめんな、相当嫌がってただろ
 誰かを守る為には誰かを犠牲にしなきゃなんねぇ。
 その犠牲を最小限にするためには強引にでも遥海を城島に引きずり込まなきゃいけなかったんだ。
 多分、明日香澄達が遥海の洋服とか一式買いに連れ回すと思うけどさ、ちゃんとほしいのもは欲しいって言えな
 遠慮してたら由月(ゆづき)が怒るから』

「遠慮すると怒るなんて面白いね」

『ここにいる奴らは色々経験してきてるからな』

「ちょっとれん!
 遥海ちゃんの事連れてかないでよ!」

『来たw
 遥海こっち向いて』

「ん?」

 チュッ

「れんー!れっ!」

 チュッ

『香澄さん・・・久しぶりにいちゃいちゃしてるので、あんま見ないでください・・・』

「神谷の男どもは何でこう、キス魔ばっかなんだ・・・ 夕飯になるから早く来なよ!」

『はーい
 じゃぁ行こっか』

「うん・・・」
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