お散歩
 +++彪我side+++

『つーばーさっ!
 元気やってる?』

「全然・・・」

『翼は何に悩んでるの?』

「蓮の事」

『翼は頭の中の8割は蓮のことだよね!』

「そんなことあるわけねぇ」

『それなら、最近何悩んだ?』

「・・・どうやってバスケ勝つかとかその日の予定とか仕事内容をどうやって簡潔に分かりやすく伝えるかとかだな」

『3個中2個蓮の事だよ』

「これはなんかの間違いだ!!」

『じゃぁなんで今蓮の事悩んでるの?
 翼が蓮に関係ないって言ったって事は首突っ込むなって事だって言って自分の中から翼っていう存在を近くにいる人から遠くにいる人って言うふうに、気持ちの切り替え始めてるよ
 翼は、蓮にどうしてほしいの?』

「俺は・・・」

『蓮、明日から遥海のお母さんと一緒に居るんだって
 学校終わってからずっと』

「そんなの聞いてない!」

『翼には出掛けるって言っといてってさっき皆に言ってた
 翼はどうするの?
 蓮は一人で全部片付ける気だよ
 この件が終わったら今いる学校から出て、進学校の扇柴高等学校に行くらしいし、早くしないと積み上げてきた物全部失う事になるよ』

 そう、全部失う

 俺が家も家族も全部失ったあの時みたいに

 ---彪我sideend---
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