夜宙と星の交わりは...
思い切って出てみたものの、ここはどこだ?周りに人もいない。
完全に迷子になってしまったかも。
やばい...
どうしよ...

「南さん?」

私は勢いよく振り返った。
そこに居たのは南坂 星 だった。

「s...南坂さん。」

「せいでいいよ。私も夜宙って読んでいい?」

「う、うん。」

「それより何でここにいるの?
宮水さんのグループに誘われてなかった?」

「まあ、誘われたけど、断ったっていうか、無視したっていうか...」

「は?なにやってんの!早くあやまりにいかないと!そうしないと...!」

急にせいが硬直した。
何事かとせいの視線の方向を見ると、
そこには壁によりかかって髪をいじってた
『宮水 秋』がいた。
視線をせいに戻すと、せいは小刻みに震えていた。

「あら、急に出ていったと思ったらこんなところで何してたのかしら?」

「普通にせいと話してただけだが...」

「あらそう...。ところで、さっきの話だけど、私のグループに入らない?」

「いや、遠慮しとくよ。
なんかお金持ち体質のあんたとは気が合わなさそうだし、それに私はせいがいるから。」

「あなたはそれでいいの?」

「まあな。」

「ふーん。じゃあ、私は忙しいのでこれで...」

「じゃーなー!」

< 8 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop