春色のletter

私は、どこにも寄らずにまっすぐ武蔵野館へ帰った。


そして、ちょっと深呼吸をすると、郵便箱を覗いた。


「あ…」


今日もまだ来ていなかった。


失敗した。


とりあえず、沙也さんの手料理をごちそうになれば良かったと後悔した。


「ま、いいや」


私はその足で、駅前に向かった。
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