春色のletter
火照った顔に、夜風が気持ちよかった。
って、前にも思ったような気がする。
「星影さん、かっこいいな~。モテるだろうな~」
そう口にしたのが、すごく違和感を感じた。
以前の私だったら口にはしないような台詞。
でもその違和感が、なんかおかしかった。
くっくっくと笑いながら歩いていると、通り過ぎる人々が変な顔して見ていた。
一瞬、真顔に戻してそっぽを向いたけど、結局けらけらと笑い続けていた。
(私って笑い上戸だっけ?)
笑いながらそう思ったけど、きっと違う。
私はハルに守られている。
そう思っている。
ただ、それだけ。