春色のletter
「星影さんって、やっぱりすごいね……大人だね…」


「そうかな?」


「うん、そうだよ。もう悟りきってるって感じ」


「おいおい…俺は仙人かよ。まだ34だぜ」


珍しく彼が苦笑した。


「うん。でも、さっきの話を聞いたら、誰だって、misakiさんだって、その女性にかなわないと思うよ」


その台詞に彼は、口元だけで答えた。



「そっか…」


私は、そう呟くと、ストローに口をつけた。
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