春色のletter
「はい、わかりました」


珍しく白井さんが緊張した表情で答えた。


「佐伯さん、何があったんですか?」


白井さんと同期の森川さんが立ち上がった。


「…悪い、ハッキリしたら事情は話す。白井をサポートしてくれ。夜梨、行くぞ」


「は、はい!」


私は戸惑いながら、彼に付いていった。


電話がかかってきた時の佐伯さんのあの表情、口調、そして内容…


何が起こったかが、何となくわかった気がした。




それは口にできなかった。
< 360 / 487 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop