春色のletter
「線香の香りか…お盆だもんね」


もう少し顔を覗かせると仏壇が見えた。


燃え残った線香がまだ若干、煙をたなびかせていた。


戸を閉めようとした時、ふと気が付いた。


(え?…誰の?ご両親は健在みたいだけど)




みゃう…


猫が私を見て鳴いた。
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