HARUKA~恋~
午前中の開会式後、昼食を食堂で済ませ、私達はそれぞれの部屋に向かうことになった。
男女はもちろん別の階だから、私は宙太くんに遥奏くんを任せて、同室の女子と長い階段を上った。
重い荷物を抱えながら3階まで上るのは正直しんどい。
心臓が猛スピードで全身に血液を循環させている。
「晴香ちゃん大丈夫?」
「大丈夫だよ」
私はあなたの方が心配だよ…
顔を上げ、先を行く彼女を見ると、150センチという小柄な体型で、彼女の体の半分はあるであろうスーツケースを、意外にも軽々と運んでいた。
心配ご無用だよ…
彼女より5センチ以上大きいくせに、私といったら、はあはあ息を切らしている。
自分で言うのもなんだが、かなり醜い。
体育祭以来運動はさぼり気味だからか…
筋トレの必要性を感じた。
階段をなんとか上りきり、部屋に入る。
女子6人が入るにはちょっと小さい気もするけど、まずまずきれいな部屋。
床は畳になっていて、藺草の良い香りがする。
「次ってグループワークだよね?あたしたちの班って場所どこだっけ?」
まん丸のくりくりお目めが私に向けられる。
初めて見た時から思っているけど、可愛いな…
「私達はB棟の202号室だよ」
「うわっ、遠い…。ミナミたちより早く出ないと…」
「残念だったねぇ、瑠衣。うちらはA棟だもんねぇ~」
「ムカつく…!!晴香ちゃん、さっさといこ」
「でも、まだ時間あるよ…」
「ウソっ!?ぎゃあ!!あたしの早とちり!」
彼女の声はたぶん壁を突き抜けて3階中、いやこの棟全域に広がっただろう。
彼女は太陽であり、台風の目だ。
男女はもちろん別の階だから、私は宙太くんに遥奏くんを任せて、同室の女子と長い階段を上った。
重い荷物を抱えながら3階まで上るのは正直しんどい。
心臓が猛スピードで全身に血液を循環させている。
「晴香ちゃん大丈夫?」
「大丈夫だよ」
私はあなたの方が心配だよ…
顔を上げ、先を行く彼女を見ると、150センチという小柄な体型で、彼女の体の半分はあるであろうスーツケースを、意外にも軽々と運んでいた。
心配ご無用だよ…
彼女より5センチ以上大きいくせに、私といったら、はあはあ息を切らしている。
自分で言うのもなんだが、かなり醜い。
体育祭以来運動はさぼり気味だからか…
筋トレの必要性を感じた。
階段をなんとか上りきり、部屋に入る。
女子6人が入るにはちょっと小さい気もするけど、まずまずきれいな部屋。
床は畳になっていて、藺草の良い香りがする。
「次ってグループワークだよね?あたしたちの班って場所どこだっけ?」
まん丸のくりくりお目めが私に向けられる。
初めて見た時から思っているけど、可愛いな…
「私達はB棟の202号室だよ」
「うわっ、遠い…。ミナミたちより早く出ないと…」
「残念だったねぇ、瑠衣。うちらはA棟だもんねぇ~」
「ムカつく…!!晴香ちゃん、さっさといこ」
「でも、まだ時間あるよ…」
「ウソっ!?ぎゃあ!!あたしの早とちり!」
彼女の声はたぶん壁を突き抜けて3階中、いやこの棟全域に広がっただろう。
彼女は太陽であり、台風の目だ。