二人だけの約束

戻った記憶

【雪菜said】

あの最高のクリスマスから数ヶ月たち

今は3月

もうすぐでこのクラスともお別れか…

なんか寂しいな

私はそんな風に思っていた

2年のクラスは全員同じクラスならいいな

1年は蓮くんだけ違うクラスになっちゃったもんね

そんな風に思っていたら

「雪菜」

名前呼ばれて振り向くと翔が立っていた

「なに?」

なんかいつもと違うような

少し違和感を持ちながら言った

「金曜日空けとけよ?」

「え?金曜日?なんで?」

「それは秘密」

秘密って教えてくれてもいいのに

「あ、あとコレ」

そう言って渡されたのは

ん?これは…本?

表紙には“二人だけの約束”って書いてある

「それは脚本」

「きゃ、脚本?なんで私に?」

「それも秘密。とりあえずそれ金曜日までちゃんと持っとけよ」

そう言うと翔はすぐ教室を出てった

何だったんだろう

久しぶりに声かけられたかと思えば急に脚本渡されて言いたいこと言ったらすぐ帰っちゃった

金曜日なにがあるんだろう?

そんなこと思いながら1日を過ごした
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