二人だけの約束
「えー、知ってる人もいると思うが2週間後に体育祭がある。だからその種目決めを今からするから委員長司会よろしく」

担任はそう言うと委員長に紙を渡した

「えーっと、じゃあまず、チーム対抗リレーの選手ですが、女子は入谷さんにお願いしたいのですがいいですか?」

委員長が凛ちゃんに問いかけた

「全然大丈夫だよー」

凛ちゃんが元気よく答えた

凛ちゃん、小学校の頃から足早かったもんね

「男子は桐ヶ谷くんにお願いしたいのですがいいですか?」

え?翔くん?

翔くんも足早いんだ

でも、部活とかに興味ないみたいだったし

運動嫌いみたいだから断るのかな?

そう思っていたら

「別にいいですよ」

翔くんが爽やかに答えた

なんだ、嫌いじゃないんだ

だったらなんか部活入ればいいのに

もったいないな

そんなことを思っていたら

「では、これで種目の選手は決まったのでよろしくお願いします」

え?

いつの間にか終わっていた

黒板を見ると

借り物競争のところに

“如月 雪菜”

と書かれていた

嘘!何で勝手に

「梨華ちゃん、何で私借り物競争に出ることになってるの?」

「何でって委員長が雪菜ちゃんにお願いしたいのですがいいですかって言ったら雪菜が頷いたからでしょ?覚えてないの?」

もしかして翔くんの事考えていたときかな

でも、今さら断れないし仕方ないやるか

そしてその後は体育祭の練習で授業が全部体育になった

あ、何で全部体育になったかっていうと私の学校は行事に対する取り組みやクラスの協力性も成績の対象になるからそれを見るためらしい…

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