二人だけの約束
「では次は、1年の市原梨華さんです。では市原さん、想いを伝えたい人の名前を呼んでください」

梨華ちゃんは大きく深呼吸すると

「い、一条優斗くん!」

梨華ちゃんが名前を呼んだとき私は固まった

いちじょう…ゆうとくん

一条…優斗くん

え!優斗くん!?

梨華ちゃん、静かめの人が好きかと思ったけど明るい人が好きなんだ

「おお!市原さんが想いを伝えたい人はクラスのムードメーカー、一条優斗くんです。では、一条くんステージに上がってきてください!」

司会の人がそう言うと優斗くんは驚いた顔をしながらステージに上がった

「それでは市原さん。どうぞ」

するとステージは二人だけになった

「えっと、私、最初優斗くんを見たときは、凄く明るい人だなって思ってた。でも、水泳のリレーの時、泳いでる優斗くんを見たとき凄くかっこよく見えて、胸が締め付けられる感じがしました。その後もバーベキューの時の優斗くんも教室で笑っている優斗くんもかっこよく見えるようになって気づいたら好きになっていました。もし、私でよければ付き合ってください‼」

優斗くん付き合ってくれるかな?

会場が緊張な空気なった

優斗くんはゆっくり口を開き

「梨華ちゃん、実は俺も梨華ちゃんの事好きだよ。」

優斗くんは笑顔で言った

「え?」

想定外の言葉に梨華ちゃんは驚いた顔をしていた

「大人っぽいところとか、友達思いなところ、それに素直に気持ちを言えるとこも、全部好きだよ。」

「じゃあ…」

「もちろん、OKだよ。これからよろしくね。梨華ちゃん」

満面の笑みで優斗くんが言った

「うぅ…優斗くん!」

梨華ちゃんは嬉しさのあまりに優斗くんに抱きついた

『キャー!』

すると歓声が湧き、みんな拍手してくれた

良かったね。梨華ちゃん、優斗くん

そして告白ステージは幕を閉じた
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