幸せの構図
ところがそこに一本の電話。ひろし君からだったよ。おすみは既に酔っぱらっててハイな気分で彼を部屋に呼んじゃってね。よっぽど嬉しかったんだね。彼も一緒に飲んだよ。みんなで飲んだよ。そしたら2人で『神田川』なんか歌い始めてさ。でも彼女、酔いつぶれてしまって。酔いつぶれたままうわごとみたいに『ひろし君、大好き』って何度も。
んで私たち女性陣は彼におすみの介抱を任せてみんな帰ったんだ。
そっから2人の物語は始まったみたいだよ。二日酔いで目が覚めたら彼がおすみの手を握っててくれてたんだって。酒の力でコクったことはもちろん覚えてなかったみたいでね。ひろし君にそれを言われて認めざるをえなくて、そしたら彼も『俺も同じだよ』って言ったみたい。
という訳で以上がやつらの馴れ初め」
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