幸せの構図
「もちろんよ。おすみにも連絡しておく。大事なお客様だよってね。長野から来ましたって言えばひろし君の彼女だってわかんないでしょ」

「いいんですか?内緒っていうか、ウソついて」

「まっさらな状態で会うといいよ。どうせあなたから素性は明かすんでしょうから」

「ありがとうございます」

「いいえ、どうしたしまして。それより、ケータイ番号とアドレス交換しようね。あなたと私はもう知り合いだよ。というか、あなたの出現は私にとっても大きな意味があるわ」

「先生にとっても?」

「もちろん。でもそれはまた次の機会にでもお話しようね」
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