幸せの構図
当時と同じ、ここは私の思考の場だった。

様々なことを考えた。沢山のことを思った。多くの出来事の意味を探った。新聞を読んでノートに雑感を書き本を読んだ。

「りつこもここを気にいってくれるだろう」

学生の頃からここに通い、社会人になってからも通った店。

りつことは一緒にしたい行動が沢山ありすぎて一生かかっても遂行できるかわからないほどだ。しかも多分年月を重ねるほどに増えていくであろう「2人の予定」。

りつこが「勝手な行動」をとってあわてふためいた私。その彼女の足跡を追いかけて期せずして与えられた貴重な再会と時間。脇町から始まりまたこうしてアミーでの再会。そしてもうすぐ奴らとも会える。一見私の個人的な時間だが、結局はりつこに帰結する。
< 438 / 596 >

この作品をシェア

pagetop