幸せの構図

「私はひろし君に幸せになって欲しいの。心からそう思うわ。彼の心のどこかにわずかでも私が生きてると知ったから私はそれで幸せなのよ。その彼が幸せじゃなかったら私も悲しいわ」

「すーちゃん、あなたは今でも・・・」

「いいえ、私が愛したのは２０年前のひろし君よ。なんて説明したらいいのかなぁ。逆に私が昔の彼を知らなかったらあなたと恋敵になってたかもね。これでわかる？」

「なんか、わかります。どこか切ないけどロマンティックが止まらないって感じですね」

「うふふ、面白い人。りつこさん、ありがとう。それでね、ホタル祭りには私も行きたかったのよ。話しだけは凄かったからどうしたって行きたくなるじゃない」

「ホント、そうですよね」

「他に彼はあなたにどんな話しをするの？」

「怪しい話しもよくするんです。私もそういうの大好きなんですけどね」