幸せの構図
彼女は現実派男子に集中口撃を浴びた。私は彼女を擁護するつもりはなかったが男の子たちを制した。

「先生も彼女と同じ意見だ。でもきっと世の中でこんなこと真顔で言ったら変な目で見られるってことも知ってる。だから君たちにもこういう考えを押しつけたりもしない。運命の人と必ず出会えるとは限らないとも思う。ただ今ここにいるクラスのみんな、そして先生。ただの偶然でこうして居る訳じゃないと思う。みんな仲間だ。これもひとつの運命かもしれないだろ。これからみんなは中学や高校、大学に行く。そして仕事をする。その中でいろんな人たちと出会うんだ。そしてその中でいろんな恋愛をしてから結婚する人もいる。初恋の人と結婚する人もいる。恋愛は運命の人と巡り会った時に最高の自分でいられるように成長する機会なんだと思う。君たちにはまだ実感のわかない話しだと思う。でもこれだけは覚えておいて欲しいんだ。君たちには未来に待ってる人が必ずいるってこと。そしてどんな時も独りぽっちじゃないってことだ」
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