三次元に、恋をした。
私の気持ち知ってて遊んでいたくせに、なんて心の中で思いながらも発した。

「俺も、好きだよ」

「そんな冗談は聞きたくありません」

こんな時にまで適当な嘘を返さないで欲しい。

「あのさ? じゃあ逆にどうしたら信じてくれるの?」

そう言い切るとクルりと私を回転させて向かい合わせの状態に。

「俺さ、結構わかりやすくアピールしてたつもりなんだけど?……ねぇ?」

先程は少し優しめの口調だったのに、今はどちらかと言えば駄々をこねる子供のよう。
< 177 / 198 >

この作品をシェア

pagetop