ガラスの心に気づいたなら 〜 1
靴が砂利の上をかする音が静かに、心地よく耳に入って行く。
あーたんが滑り台を滑って笑っている。
そんな姿を見守るわたし達は、なんでかわかんないけど、家族…みたいだな、って思った。
『四人で散歩』、なんて幸せな家族がするようなこと。
「康介はすごく明るくて何にも考えてないように見えるんだよな。」
優也がぽつり、ぽつりと話し出した。
「でもな、本当はすごく繊細で、友達想いなやつなんだ。」
わたしはあーたんが滑り台を登る姿をぼんやりと見つめながら彼の話を聞いた。
「だからさ…もし康介が小さなことで傷ついたんなら、それはそれだけその人と真剣に向き合ってくれてるってことなんだよ。」
「…え?」
わたしは思わず振り返った。
「月島さんは、ぼくたちの仲間になったってことだよ。」