ガラスの心に気づいたなら 〜 1
友情ってなんだろう。


家族ってなんだろう。


命ってなんだろう。


愛ってなんだろう。


信じるってなんだろう。


きっとわたしは、それを確かめるためにここにきた。

そして人間は皆それを知るために生まれてきた。


康介なら、きっと、その答えを知っていると思った。

康介なら、きっと、わたしを変えてくれると思った。


わたしは強く見せかけて、本当はとても弱い。


誰かを信じることが怖くて、家族の意味を知るのが怖くて、友達を作ったら悲しむのは自分だと思って、汚れた自分に恋をする資格なんてないと思っていた。


本当は、自分が傷つくのが怖くて逃げていた。

だから強くなるしかなかった。強く見せかけるしかなかった。


わたしの心はズタズタだ。

ボロボロで汚い。

少しでも傷ついたら割れてしまう、ガラスの心だ。

だから全てから逃げていた。

でも、そんなガラスの心を優しく守ってくれるかもしれない人に出会えた。

弱い自分を強くしてくれるかもしれない人たちに出会えた。


これ以上弱くなるのは嫌だ。



みんなと家族になってもいいですか?



君を信じてみてもいいですか?




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