ガラスの心に気づいたなら 〜 1
バイトが終わるともう日がくれていた。

保育園へと自転車を飛ばす。

1秒でも早くあーたんの元へ行ってあげたい。早く、早く。。。

「!!!」

キキィーーーーーーーーー!!!

いきなり踏んだブレーキで、わたしは前につんのめった。

だけど、もちろん驚きはしない。わたしは何事にも冷静だ。

わたしはそのまま反射的に頭を撃たないように頭に腕を回し、体を丸くして衝撃が一番少ない形で地面に落下した。

何かが掠る音がしたが、それが自分の皮膚であろうがなんであろうがどうでもいい。

わたしはすっくと立ち上がると、そのまま自転車を起こしてまたがった。

なんだか横に突っ立っている男がいるが、そんなのわたしに関係ない。

夜の道路にいきなり飛び出てくるとかどうかしてる。

そんなことより早く保育園に…
< 12 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop