ガラスの心に気づいたなら 〜 1
ん。

この声どこかで…

そろりそろり顔を上げると…

「ん?」



眉を上げる…ウザ男。




待って、どうなってんの。

柄じゃなく、プチパニックになった。

誘拐…かな。

急に冷静になった。襲われるのかな、わたし。

何が目的?

何が目的でこんな病弱女を家に入れた?

わたしは初めてちゃんと男の顔を見た。

日焼けをしていて、少しきりながのひとみがわたしを覗き込んでいる。

薄い唇にうっすら見える小さなえくぼ。

わたしはざっと部屋を見回した。敵は3人。こんな計算は久しぶりだ。何年ぶりだろうか。あーたんが生まれる前だから小学生から中学生にかけてだ。逃げ道は、窓とドア。せめてあーたんだけ…

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