ガラスの心に気づいたなら 〜 1
「なにかたべれます?」
わたしは無言で宙を見つめた。
あーたんの手を握る手が震えている。
よし。
今だ。
わたしは急いで立ち上がった。
愚かな判断だった。
こんな状態で無理をするなんて、もうわたしが私じゃないみたいだった。パニクるなんてらしくない。
『助けてっ…っ!』
いきなりのフラッシュバックでわたしは朦朧とした意識で後ろに倒れていくのを感じた。
もうこのまま頭を打って死んじゃえばいい。
だけど痛みはこなかった。
「っ…ぶね」
え。
何。