ガラスの心に気づいたなら 〜 1
翔太の表情がパッと赤らむのがわかった。
翔太なんて、初めて彼女に会った時からあきらかだった。
でも俺からしたら、
彼女の中に闇しか見えなかった時から綺麗と思うなんて、どうかしていると思う。
もちろん、彼女、玲奈は、ありえないほど整った顔立ちをしている。
でも、俺は見てしまったんだ。彼女の瞳を。
あの日自転車にぶつかって立ち上がった、月光に照らされた彼女の闇を…
。
そんな中、優也は驚いたような顔はしたが、彼からは特に何も感じ取れなかった。