ガラスの心に気づいたなら 〜 1
「うるさいっっ!」
誰のおかげでここまで生きてこれたと思ってるの?

生みたくもなかったのに、夢だってあったのに、誰のせいでわたしがこんな思いしなくちゃいけないと思ってるのっ?

何不自由なく生活させてもらってるくせにっ!!!

「わあーん!」
「うるさいっっっ!うるさいっ!」

金切り声を上げながら、それでもあーたんを強く抱きしめてしまう自分が憎い。


「助けてっ!!!!」


その時、ふわっと何か温かいものが体を覆った。



「助けてっ!助けてっ!!」


泣きながら暴れるわたしを強く抱きしめるその腕を引き離そうとしてもビクともしない。
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