ガラスの心に気づいたなら 〜 1
「玲奈…っ…俺が助ける。」

そう低くつぶやく心地の良い声が身に染み渡った、

「大丈夫…大丈夫…玲奈…俺がずっとお前を守るから。」


「っ…嘘のくせにっ!!!そうやって逃げるんだっ!」

そうやってわたしわたしを置いて逃げるんだ。


康介は腕に込める力を強めると、ゆっくりと言った、

「…俺は、お前を置いていかない。」

康介の日向の香りが鼻をかすめた。




「お前ら二人を助けるから。」
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