信じることはとても愚かで美しい。
その音でわずかに目を見開いた黒髪とスマホから目を離して口を開けている女を見る。
私が金髪を倒したことに驚いているようだった。
「で?次はどっち?」
軽く息が上がったが、久しぶりのケンカに体がもっとしたい!とうずいている。
しかも相手はいつもと違う、強い奴ら。
戦いたくてたまらない。
そんな思いを胸に、問いかけた。
「…お前、おもしれぇ…。」
突然、黒髪がメガネを外しながら近寄ってくる。
「…は?」
何故そうなった。
話がつかめず、思わず聞き返す。
「お前、″ストローム″だろ?」
相手の質問の意図が分かるまでは無視が一番だ。
質問には答えずに静かに睨みつける。
「俺らは…この地区一帯を制してる族…″昇爛″だ」